米ドミノ・ピザ、ピザを安全に届けるため、道路補修キャンペーンを実施。新しい広告のカタチに反響

宅配ピザサービスの天敵といえば、でこぼこ道路。配達する道路環境によっては、箱の中がぐちゃぐちゃになってしまうことも。これではせっかくの美味しいピザが台無しだ。
ここに目をつけたのが米ドミノ・ピザ。画期的なキャンペーンを実施し、SNSで称賛の声を集めている。
謎のメッセージが残された舗装道路
そのキャンペーンとは、『Paving For Pizza(ピザのための舗装)』。ドライバーが安全にピザを配達出来るよう、全米の道路の開いた穴やひび割れを、ドミノ・ピザが自費で舗装するというもの。舗装した道路にはドミノ・ピザのロゴとともに「OH YES WE DID(やってやったぜ)」というメッセージがスケッチされている。昨年6月からスタートしたこのキャンペーンは、社会貢献を兼ねた新しい広告のカタチと話題を呼んでいる。
米ドミノ・ピザの社長、ラッセル・ワイナー氏は、リリースで「道路のくぼみに当たって縮み上がったことはありますか? 地元のドミノ・ピザから家にピザを持ち帰る時、気持ちが高揚するでしょう。ピザを道路のくぼみで失って、おいしい食事を台無しにするような真似はしたくありません。ドミノ・ピザはそれを実現するためお客様とピザに注意を払います」と、このキャンペーンの目的を述べている。

特設サイトで舗装状況をレポート

このキャンペーンでは、自宅の周りにある舗装が必要な道路の情報を特設サイトで受け付けており、応募の中からドミノ・ピザが選定。そして、選ばれた地域の自治体と連携し、舗装するという流れだ。
これまでテキサス州バートンビル、デラウェア州ミルフォード、ジョージア州アテネ、カルフォルニア州ミルバンクなどで舗装工事を行ってきた。舗装状況は特設サイトで常にレポートされており、デラウェア州ミルフォードでは10本の道路で10時間4人の作業員が舗装工事を行い、40個の穴を埋めたという。ミルフォードの市長は「ドミノ・ピザの援助を感謝します。そして、道路の舗装工事に例年より多くの予算を割くことが出来ます」と語った。
このキャンペーンはアメリカではもちろん、国境を越えた日本でも大きな話題になっており、「ピザデリバリーだけじゃなくみんなに役立つ。これは賢い」「普通に看板出すより好感度が上がるだろうし、社会のためにもなる」など、称賛のコメントが寄せられている。
新しい発想で、広告をアップデートした米ドミノ・ピザ。日本は道路事情が優れているので、このキャンペーンをそのまま実施できないと思われるが、慣れてしまった日々の不都合に意外なアイデアのヒントは埋もれているのかもしれない。

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