ジョブディスクリプションの導入

転職市場が盛り上がり、副業ブームが到来している現在、個人のスキル/専門性がこれまで以上に問われる時代になりました。
 
それに伴い、採用/雇用の在り方を見直す企業も増えています。その一例が、成果主義が強い欧米流の雇用における、ジョブディスクリプション(職務記述書)の存在です。
ジョブディスクリプションがもたらすメリット

・採用マッチングの質が高まる
・正当な評価が行いやすい
・昇進/異動がスムーズに行える
・マネジメントがしやすくなる
採用マッチングの質が高まる
採用において、ジョブディスクリプション(職務記述書)の内容に同意した上で応募者が集まることになるので、入社後にトラブルが起きずらいメリットがあります。
 
求める成果を出せる可能性が高い、優秀な人材が応募してくる可能性が上がるでしょう。しかし、要件難易度が高ければ、その分、応募するハードルが高くなることも念頭に置かなければいけません。
正当な評価が行いやすい
ジョブディスクリプション(職務記述書)によって、双方が始めから、業務に求める成果を理解できているでしょう。
 
そのため、企業は社員が納得する正当な評価を計りやすくなります。
昇進/異動がスムーズに行える
採用に限らず、社内での昇進や異動においても、業務の引き継ぎがしやすくなるメリットがあります。
 
引き継ぐ前に、明確に定められたジョブディスクリプション(職務記述書)を一読しておけば、引き継ぐ時間/手間が一気に削減できるかもしれません。
マネジメントがしやすくなる
部下のマネジメントにおいても、ジョブディスクリプション(職務記述書)を元に現状の成果、及びスキルを把握しやすくなるため、適切なフォローがしやすくなるでしょう。
計画的に業務を変化させることができるかもしれません。
ジョブディスクリプションがもたらすデメリット
ジョブディスクリプション(職務記述書)を設けることで、生まれるデメリットも考慮しておく必要があります。企業により様々なリスクが想定できますが、
・チーム意識がなくなる
可能性が高いです。自分の業務範囲が明確であると、他人の業務に関心を持たなくなるリスクもあります。
 
日本企業の良さを活かしてジョブディスクリプションを導入する方法
欧米では当たり前だからと言って、必ずしも導入が適切であるとは限りません。個人の業務範囲を明確にしてしまうと、
・助け合いの精神がなくなり、チーム意識が下がる
リスクが高いでしょう。
 
そこで例えば、ジョブディスクリプション(職務記述書)に定められた業務だけでなく、評価の対象となる項目を緻密に設定しておく対策が考えられます。上司だけでなく、部下からの社員評価、他部署からの評価なども、場合によっては効果的かもしれません。
 
要は、ジョブディスクリプション導入以前からある、社員の良い特徴が消えることのないように工夫する必要があるのです。効率主義な欧米では当たり前のジョブディスクリプション。
 
そのままそっくり真似するのではなく、現状分析をした上で、適切な取り入れ方を見極め、欧米流と日本流のハイブリットな雇用を目指すのが大切です。

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